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今回、剥離された患部の病理結果による今後の治療計画は、当初4月22日に聴く予定であったが、退院後たまたま先生に会いに行ったら結果が出ていると云う事で聴くこととなった。もともと、患部は二か所あって、一か所はくっきりと見え、もう一方は、もやもやと見える二個所であったが、病理検査の結論は、くっきりと見える個所は、深さも浅く、癌が血管、リンパ管にも入っていない。しかし、もやもやした方は、ちょっと深く、癌が筋板、リンパ管に入っていた。結果として、「開胸による手術か、抗癌剤、放射線治療が必要」である事となった。そのためにも、胃癌の早期治療が望ましいとのことで、胃癌の内視鏡手術が、5月10日午後1時にセットされた。

さてさて、胃癌の内視鏡手術は受けるとして、食道癌の手術を更に進め開胸手術まで果たしてするべきなのだろうか。癌が食道壁をすり抜けていることは、既に転移が始まっていると云う事で、わざわざ食道の壁に残る癌を除去する為に胸を切り開いても転移した癌細胞までは除去できないので、胸を開いても開かなくてもリスクは変わらないのではと素人判断してしまう。巣食っているかもしれない食道周りのリンパ節を全て除去する目的なのか。まあ素人判断は止めて先生と今後につき腹を据えて相談する事としよう。

高校時代の友人

9)退院後の治療計画

退院前に、内視鏡剥離術の合併症として、食道狭窄の可能性もあるので内視鏡的拡張術(内視鏡からバルーンのついたバルーンビジーを挿入し狭くなった箇所を拡げる)を受ける。また、退院後の生活、食事指導を家内と共に受けるが、家内には不要な悪知恵がつき、口うるさくなるかもしれない。12時半過ぎ会計を済ませ退院。支払った治療費は思いのほか安く、¥162、850だった。
徒歩にてブラブラ帰宅。体重を計ると、61.4Kg と入院前のマイナス 3.2Kg。体脂肪率が17.5%とマイナス3%。入院中の食エネルギーが少ない時、体の脂を燃やして頑張っていたのだと、体脂肪の重要性を認識。

8)術後8日目&退院(4月13日)

見舞いの花がベッドに

潰瘍5分粥 夕食

13階 ナースステーション

切除された患部

今日からやっと潰瘍常食。卵のソボロ煮、ほうれん草の煮びたしと白ジャコと歯ごたえのあるものはないが常食になったことで回復を実感する。明日の退院が決まる。持ち込んだ、本4冊のうち3冊と病院の本1冊の4冊を読み満足。

7)術後7日目(4月12日)

今日から全粥だ。熱も安定し腕の点滴針が外れる。ゆっくりシャワーを浴びる。高校時代の友人二人が見舞いに来てくれる。

6)術後4日目(4月11日)

熱も下がり、四日ぶりのシャワー、気持ちが良い。また四日ぶりの飯。但し、潰瘍5分粥。右の写真は5分粥夕食。

5)術後3日目(4月10日)

当初予定では、術後二日目から潰瘍5分粥が許されるはずが、熱も下がらず痛みも取れず食事なし、シャワー無しの日が今日で三日続く。

4)術後2日目(4月9日)

昼から37.6度の熱が出てしんどい。術後の鎮痛対策として、ロピオン静注50mgを。朝、採血した血液検査で炎症が始まっていること判明し感染症抗生物質セフマゾン1gの点滴静注を。昼から少量の水のみ許される。

3)術後1日目(4月8日)

今日、明日と飲食不可なので午前中から、生理食塩液、ソルデム3A輸液で水分、電解質の補給のための点滴開始。1時半予定の手術が3時にずれ込み、3時から7時までの4時間の手術。本人は全く知らないうちに進行。声を掛けられ手術室で意識を取り戻す。癌宣告受けてからこの3カ月、酒を一滴も飲んでいないが、久しぶりに酔った感じの良い気分。家内が切除された患部(3cm×5cm)の写真を撮ってくれていた。ああ、これであの忌まわしい癌がいなくなったと心から喜ぶ。ただ、寝返りしても食道が痛い。

2)手術当日(4月7日)

煮魚一切れの夕食は侘びしく築地から握りの差し入れを頼み明日からの手術に備える。

1)入院日(4月6日)

家内友人から頂いたお見舞い。色々な方々の
支えの中で、これからも頑張っていこう

2010年4月6日、国立がんセンター中央病院 13A病棟(13A6号室)に入院。

四人部屋廊下側。見晴らしが良く気分がすぐれる。部屋専用のトイレ、シャワーあり便利。ベッドは全自動、読書にも不便なし。インターネットも枕元にあり(使用料300円/日)滞在は快適な感じ。

3.一回目入院(食道癌ESD)

先ずは食道癌に、その後、胃癌に対応する事となった。

食道癌に対する治療は、進行度によって、内視鏡切除、外科手術、抗癌剤治療などの治療方法があるが、先ずは内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて患部を切除し、切除した組織を顕微鏡で検査し癌が粘膜固有層内で止まっていれば、それで治療は終結の目出度しめでたし。それより深く達し筋板、リンパ管まで入っていたら外科手術や放射線治療による追加治療が必要になる。

4月6日(火)入院、7日(水)食道ESD手術と決定。 

2.当初の治療方針

毎年暮れ、区民検診を受診しているのだが、2009年は11月10日にバリウムによる胃がん検診を受けた。受診結果、「巨大すう壁」の恐れありとの所見で胃の内視鏡検査を受け、その結果、胃には問題ないが食道に炎症があり、食道に問題ありとなった。生検したところ炎症でなく癌であることが判明。2010年1月13日「食道癌」の宣告を受けた。
紹介された国立がんガンセンター中央病院で再検査(1月27日)したところ、食道癌に加え胃癌も発見され、2月18日「胃癌」のダブルパンチ宣告を受けた。

1.癌宣告を受けるまで

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